沖縄の新生活を楽しくしてくれる『やちむん』

やちむんとは

やちむんとは、沖縄の言葉で「沖縄で作られている焼き物(陶器)」のこと。魚の絵や唐草模様が描かれた独特の絵柄を「やちむん」と捉えている観光客も少なくありませんが、最近の若手作家は伝統的な図案から進化してモダンなデザインを施した器などを精力的に作っています。ここ数年特に2011年以降やちむんブームが到来して、県内各地のイベントは大盛況。県外から買いに来るお客様も後を絶ちません。沖縄の暮らしに憧れて移住を考えているみなさん、せっかく沖縄ライフを楽しむのであれば、まずは器からあなたの暮らしに取り入れてみてはいかがでしょう。8年間編集者として沖縄の文化に触れて来た視点でやちむんの魅力をお伝えします。

やちむんの魅力

やちむんは、400年以上続く伝統工芸でありながら常に進化し続けている文化のひとつ。琉球王朝時代、海外の交易が盛んで様々な文化を取り入れて独自の文化を育んで来た背景があります。やちむんの魅力の一つに挙げられるのが、ダイナミックな絵柄。人間国宝として名を馳せた金城次郎氏の赤絵の魚文の力強さは手にふれただけで体の奥の方まで伝わって来ます。唐草模様、デイゴなど自然をモチーフにした図案は唐の文化の影響を受けたのではと思わす色・筆使い。いざ食卓で使ってみると、存在感がグッとまして、普通の料理も美味しく見えるから不思議。そして自由な組み合わせができるのもやちむんの魅力。一つひとつお気に入りの器を増やしていくことが楽しみという人たちもたくさん。

やちむんの種類

古典

魚文や唐草模様を施した、藍、茶、緑、朱色を施した絵柄のやちむんを総して古典柄と呼びます。

魚文

昭和60年に金城次郎氏が国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定されたことで、一気にやちむんのビジュアルが広がります。一度みたら忘れられないインパクトですが、同時に、沖縄の素朴な土とどこか温かみのある表情がなんとも人を魅了してやまないのです。魚文彫は那覇の壺屋通り、読谷村のやちむんの里で購入可能。金城次郎の後継者の作品やお弟子さんの作品など幅広い品揃え。

唐草

やちむんの代表的な絵柄のひとつ、唐草。中国から伝わった絵柄だと考えるのですが、色使いがどうもイギリスの陶器を思わせる、美しい柄が個人的に好きです。3寸〜尺皿と呼ばれる大きなサイズまで展開していますが、最初の一枚に購入するなら7寸、8寸の少し大きめサイズをオススメします。カレーやパスタ、プレート料理を始め煮物などにも最適。食卓の中央にこの柄のお皿が置いてあるだけで存在感が増します。

いっちん

いっちんとはスポイトのようなもので絞り出して描く技法のこと。いっちんで描かれる模様はさまざま。ちょっと凹凸があるのが特徴です。こちらもマグカップや3寸皿〜尺皿まで様々なラインナップがあるのでお気に入りの一つを見つけてみて。

やちむん豆知識
やちむんを買う時に困るのがサイズ。「3寸」「5寸」といったように、「寸」が単位です。「一寸=3cm」と覚えておきましょう!

スタイリッシュ系

Akane Pottery

スモーキーなグレー、ネイビーなどを基調としたヨーロッパや北欧を思わすシンプルなフォルムのやちむん。沖縄出身の女性2人のユニット。いわゆる「やちむん」のカテゴリーは意識せず、現代の暮らしにあった主張しすぎないのに、落ち着いた存在感を放つのが魅力。那覇市浮島通りにあるギャラリーGARB DOMINGOにて取り扱いあり。(ただし欠品の場合もあるので要確認)

出典:GARB DOMINGO

一翠窯

ビビッドな色彩と幾何学模様が新しいやちむん。読谷村長浜で作られる一翠窯のやちむんはそのポップなデザインで若者たちを魅了しています。浦添のセレクトショップPORTRIVER MARKETで購入できる。

陶房ギャラリー島色

イギリスのルーシー・リーにインスパイアされた作風が最近沖縄に風吹いている。その中の代表的な陶芸家・島袋克史氏が表現するやちむんは、自身が暮らす宮城島の自然の風景が織りなす色彩を器に投影させた見事な作品。宮城島のかき氷ショップ「瑠庵plus島色」では島袋克史が作った器に盛られた手作りのかき氷が食べることができ、器も購入できる。そのほかにはうるま市石川にあるGalleryはらいそで常設。

出典:陶芸家島袋克史

陶表現今村

独特な世界観を放つユニークな作風の「陶表現今村」。常識にとらわれず挑戦し続けるオリジナリティあふれる今村氏の陶芸は沖縄で密かなムーブメントとなっている。コーヒーショップ、ショコラティエ、レストランで彼の器を目にする機会も。

出典:websta

陶factory509

陶factory509のモノクロ皿シリーズ。デザート皿やサラダプレートにちょうどいいサイズの皿や小皿に展開していて、スイーツが映えるお皿として最近人気急上昇の器。

出典:Galleryはらいそ

メルヘン系

東恩納 美架

パステルカラーの抽象的な世界を器に投影し、柔らかな質感の東恩納美架さんの器。キャンバスに描かれた絵画のようなその器たちは多くの人を魅了しています。

工房ことりの

絵本の中の世界のような器をつくる工房ことりの。小鳥が描かれた小皿や、小鳥のモチーフ、可愛らしいいっちんで描かれたドット模様のティーポットなど、キュートな世界観が人気。

bonoho

沖縄県南部に工房を構えるbonohoの器たち。大自然の中でインスパイアされて描かれた抽象的な図柄は、その色づかいと力の抜き加減がいい塩梅で使う人たちをホッとさせてくれる。

出典:沖縄CLIP

やちむんが買えるオススメの店

育陶園

那覇市壺屋やちむん通りにある人気店。伝統的な唐草模様などをモダンなスタイルに仕上げているので日常の暮らしに取り入れやすい。系列店でkamanygumaguwaなどがあり、スタイリッシュなものから朝食に使いたくなる可愛らしいラインナップが魅力。

https://www.ikutouen.com/

ふくら舎

那覇市のインディーズ映画館「桜坂劇場」の2階にある民芸店。古典的なラインナップが豊富なお店で琉球ガラス、紅型染など沖縄の文化がぎゅっと集まったセレクトショップ。

http://sakura-zaka.com/fukurasha-2

久高民藝店

那覇国際通りにある民芸店。沖縄だけでなく海外の民芸品も少し扱う。こちらも古くから続く伝統的なやちむん、琉球ガラスを扱う老舗。

陶・よかりよ

常設展に加え、企画展などを行うギャラリー。沖縄の現代作家を始め日本で活躍する作家ものを扱うショップとして名を馳せている。

https://www.facebook.com/touyokariyo/

Garb Domingo

那覇市浮島通り沿いにあるギャラリーショップ。感度抜群のオーナーがチョイスする器。沖縄をはじめ日本で活躍する作家から仕入れている。精力的に企画展を行っているギャラリー。

http://www.garbdomingo.com/

PORTRIVER MARKET

BEAMSに勤めていた夫婦が沖縄移住をして、浦添の港川にある外人住宅の一角で営むセレクトショップ。沖縄やちむんブームを仕掛けたといっても過言ではないBEAMSの目で選ばれた器たちは、これぞ「やちむん」という説得力のある器ばかり。田村窯、一翠窯、菅原謙をはじめ人気のやちむんが手に入る。

http://www.portrivermarket.com/

mofgmona

宜野湾にあるカフェと併設しているクラフトショップ。沖縄のやちむん好きが集まるお店。観光スポットとしても知られ、観光媒体には欠かさず掲載される人気店。

http://mofgmona.com/

読谷やちむんの里

読谷村のやちむんの里は、世界各国から焼き物好きが集まる観光スポット。人間国宝金城次郎窯や、同じく人間国宝の琉球ガラスの稲嶺盛吉の工房、北窯などが集まっている。

Galleryはらいそ

うるま市石川にある海の見える外人住宅のギャラリーショップ。うるま市というエリアに限定した地域限定のセレクトという新しい切り口で営んでいる。古典的なやちむんから秋元ナナ、駒形爽飛、土の種、工房ことりの、土火人、島色など人気のやちむん作家の作品を常設。他にも琉球ガラスや紅型小物、琉球藍染など地域に根付いた文化を発信している。

http://haraiso.gallery

山原工藝店

沖縄県北部国頭村ゆいゆい国頭のという道の駅に並ぶ工藝店。北部やんばるで作られたやちむん、木工、ガラスなどを扱うギャラリーショップ。不定期だが精力的に企画展を開催して地域を盛り上げている。

https://www.yambarucraftworks.jp/