誰もが驚く沖縄のお墓について

沖縄のお墓

巨大なお墓

沖縄に移住して、まずびっくりしたのが沖縄のお墓について。海の見える見晴らしのいい小高い場所に大きな古墳のような建物がずらりと並ぶ風景。それがお墓と認識するまでにしばらく時間がかかりました。山に埋め込まれるようにして作られたその墓は「亀甲墓(かめこうばか・きっこうばか)と呼ばれ、沖縄県に多く見られる墓様式。古来から沖縄では洞窟や岩かげに遺体を運んだ風葬が主流でした。のちに洞窟や岩を掘り、加工していき現在の墓の様式になっています。沖縄では個人の墓は珍しくだいたい家族墓か始祖を同じくする父系の血縁集団を意味する門中墓が基本です。

亀甲墓のある地域

その昔、沖縄では士族しかお墓を建てることが認められていなかったため、首里城を中心とした中南部に亀甲墓が設置されていた。上流士族の大きな墓には5500人もの遺骨が埋葬されている。

形について

亀の甲羅状の屋根が覆っている部分は母の胎内とされている。中国の易経では、胎内から生が始まり、また一巡して死とともに戻るとされており、その墓は四聖獣が保護していると信じられている。北の玄武に当てられているのが伝説上の亀・玄武であることから、墓を母の胎内に見立てて亀の甲羅でで覆ったとされています。

旧盆・清明祭(シーミー祭)

沖縄のお墓は一族で管理しています。年に2回旧盆の時期と清明祭(シーミー祭)と呼ばれるときに一族が集まり、墓を丁寧に掃除して先祖に近況報告や祈りを捧げます。基本的に男性が墓を掃除し、女性は墓にお供えする重箱や果物を用意します。特に長男のお嫁さんはこの時期大忙し。詳しくは【沖縄移住】ウチナンチュに恋したら読んでおきたい情報をお読みください。

お墓でピクニック

清明祭や旧盆は、一族がみんなお墓に集まり、掃除をして、おばあを中心に一族の女性たちが一堂に会しお重の準備をします。かつては時間をかけた手作りが主流ですが、戦後生活スタイルもどんどん代わり、オードブルを購入したりケンタッキーフライドチキンが主流の家族も。そして掃除が終わって、ご先祖様に挨拶をしたら、なんとお墓の前でみんなでごちそうをいただくのです。この時期本当にお墓は賑わっています。内地ではあまり親しみのない文化ですが、先祖を大切にする心がじんわり温かくなる風習は、沖縄にルーツがなくても長く受け継がれていってほしいなぁと感じます。都会は核家族が進み、親戚づきあいも希薄になりつつある時代です。沖縄の人たちは、本当に強い絆で結ばれているんだとこういう風景から感じ取れるのです。この時期、ご先祖様の前で泡盛片手に陽気にほろ酔い気分の人たちで、それはまるで桜の季節のお花見のようです。素直に家族が手を取り合って行う素敵な文化だなと思えるので今回はこのお話をさせていただきました。