沖縄の移住生活で孤独な気持ちになってしまう時

沖縄へ移住してくる人たちは実に様々。20代、30代、40代の単身移住者もいれば、夫婦やパートナーと二人で移住する場合もありますし、我が家のように子供を含めた家族移住をしてくる人もいます。移住スタイルによって時期や感じ方も異なりますので、一般論として移住先で感じる「孤独感」についてお話ししたいと思います。

孤独とは

孤独とは一人の状態であること。そして他者との関わりがない状態のことを意味します。本来孤独とは状態を表す言葉ですが、一般的に孤独=寂しいという認識が広く伝わっています。ここで抑えるポイントは「孤独は一人の状態を表す言葉」ということにとどめ、寂しいという概念は少し横に置いておきましょう。

移住先で感じる孤独

移住とは、場所を問わず見ず知らずの地域へ飛び込んでいく行為ですので、移住当初はコミュニティーとの関わり方について頭を悩ます人も少なくありません。特に単身者は地域との関わりが弱く、仕事関連の繋がりからスタートする方がほとんどでしょう。また、子どものいる家庭が移住した場合、子どもの保育園、幼稚園、学校など子どもを通じたコミュニティーに参加することで地域との関わりを広げていくことが可能となります。移住をスタートして3ヶ月から6ヶ月ごろに地域にコミットできなくて孤独を感じてしまいやすい時期になります。また、1年、3年、5年後など、ある一定の期間を過ぎた後にふと孤独感に襲われることがあります。もちろん、人づき合いの得意な人で孤独など感じたことがないという人もいるでしょう。筆者自身、夫もいて子どももいますが、時に感じる孤独感を認識しています。

移住先でどんな時に孤独を感じたか

これは筆者の体験談で少しお話しします。沖縄という島で事業をして、子育てをしながら地域とコミットしているつもりでも、たまに孤独を感じる時があります。それはどんな時かといいますと、例えば、会議に出席した時に、年配の方が同席している場合に、筆者をナイチャーと確認した上で会議がウチナーグチだけで進行した時などです。最初は傷つき、驚きましたが、そのうちに慣れてきて、わからないから説明してほしいと勇気を出して言ってみることにしました。すると、やっと聞いてきたかといった表情でわかりやすく説明してくれました。それでもそれ以降のその会議は基本ウチナーグチでされます。慣れてくると内容がわかってくるから不思議です。どうしても判断つかない時だけ、「すみません、今の所わかりませんでした!」というと笑って教えてくれることも増えてきました。やはり文化の壁、言葉の壁で感じる孤独はあります。ただ、それはあくまで状態のことで「孤独」=「寂しい」という感情ではないことに気がつくと、あまり意識せずに毎日を過ごすことで慣れていきました。

孤独=寂しいではない

基本的に人間の感情で捉える孤独は、あまり良いイメージではないことがほとんどではないでしょうか?人と話が合わない、大勢の場所で楽しめないといった状況で孤独を感じる時は誰にでもあると思います。でもそれは「寂しい人」というわけではないということを認識してみることをオススメします。孤独というのはあくまで状態です。人と交われない状態、深いコミュニケーションが取れない状態なだけ。そういう状態の時には無理に人とつきあう必要はありません。時期的なものであれば時間を置くことで解決することもありますし、焦ってその状態を改善しようとしなくても今はその時期としてそんな時になにをしたらいいのかという思考にシフトします。

孤独な状態を生かそう

では、孤独な状態に自分がいるということを認識したら何をしたらいいのか?という問いが生まれます。そこでオススメするのが「自分」の質をあげる努力です。現代社会は情報や娯楽で溢れています。あれもやってみたい、これもやってみたいと思いながらその情報や娯楽の波に飲まれて自分のための時間を作ることがなかなか難しい環境です。移住3年目の時に筆者自身も孤独な状態になったことがあります。孤独な状態になると、マインドも何をやってもうまくいかないという意識になり、将来の不安などが襲ってきます。夫婦同時期にその状態が訪れたものですから、半ば途方にくれました。その時に何をしたかというと「本を100冊読む」ことと、「水泳」でした。最初の年は100冊を読むことを目標にしましたが、その翌年にしたことは読書の質をあげることです。2時間で読めるような本ではなく、難解な本を読み切るという新たな挑戦をしました。すると色々な角度からものごとを俯瞰で見られるようになりました。これは、孤独な状態で本を読み続けなければ得られない視点です。それからは、小さな目標をたてて、例えばピアノの練習だったり、スケッチだったりの時間を作ります。そしてそれを続けていけばいいのです。

移住者や沖縄の人と繋がれる場

移住したてで、誰かと繋がりたいという気持ちがある人は、県内で行われている様々なイベントへ出かけてみるのもいいでしょう。やちむん好きなら工芸フェアや読谷村や那覇市壺屋で行われるやちむん市など調べてみるとたくさんイベントはあります。また、年に4回開催されるFOODFLEAというイベントは県内各地のおしゃれでエッジな若者たちが一堂に会する食の蚤の市です。次回は波の上うみそら公園で、6月1日2日の二日間開催されます。「沖縄移住に向いている職業〜飲食業〜」の記事で紹介した移住者による飲食店などにも足を向けてみるといいでしょう。新たな繋がりがみつかるかもしれません。

孤独に耐えられなくなったら

孤独な状態に耐えられなくなったら、まず移住の目的を思い出しましょう。人間関係を築き上げるのが移住の目的なのか、一度立ち止まって考えて見ましょう。孤独な状態が続くなら自分磨きをする時間が与えられたという気持ちで自分のスキルをアップさせたり、質を上げるための鍛錬をしてみましょう。たまのリフレッシュには、県内のイベントに出かけて新たなつながりをつくってみるのもオススメです。移住を決断したのも自分です。自分の人生を豊かにするのもしないのも全ては自分次第。孤独な状態に陥ったって自分のしたいように決めることが出来ます。無理に人間関係を保つために努力しなくても自分の質を上げていけば、そのステージでの出会いが待っています。目の前の人間関係で孤独を感じるなら、自分の中で次のステージへ進む時期なんだというサインとしてうけとめて、自分を磨いていきましょう。

  • 移住の目的を思い出そう
  • 孤独の時間を生かして自分磨き
  • 県内イベントへ出かけよう

自分の質を上げるための最初の1冊

戦略読書

ボスとコンサルティング・アクセンチュアを経て今人材教育の場で活躍している三谷宏治氏による、戦略的な読書の仕方がまとめられている1冊。漫画〜SFまで幅広いジャンルを紹介しています。何を読んだらいいのかわからない人はまずはこの一冊からオススメします。

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

平野啓一郎氏による「分人主義」に対する論考。現代社会で生き抜くために必要な対人関係における思考のありかたを論拠している。

弱いつながり 検索ワードを探す旅 (幻冬舎文庫)

思想学者、批評家東浩紀氏による一冊。2000年以降インターネットが普及した世の中で人と人のつながりのあり方が激動を迎えている今読んでおきたい一冊。